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ベン・ウィショー 『ブライト・スター』NYでのオーディオインタビュー 第三部
<ジェーン・カンピオン監督との仕事、今後の仕事の予定について>
Interviewer: ジェーン・カンピオン監督からこの役柄のアプローチがあったとき、ためらいはなかったのですか? Ben: いいえ、ありませんでした。時間がたくさんあったということもありました。 もちろん、ジョン・キーツのビデオがあるわけでもないし、彼の声を知る人もいない。どういう容貌をしていたかも正確にはわかりません。 Interviewer: 墓石からどういう風貌であったかはうかがえますよね。 Ben: ええ、デスマスクもありますが・・・。 演じることに躊躇はありませんでした。監督は、いわゆる伝記映画にしようと思ってはおらず、ロマンスの部分にとても興味を持っていました。ファニー・ブローンの視座に立つ部分が大きいです。このことで、僕はプレッシャーから解き放たれました。この人物の伝記をこと細かく再現する必要はないのだと・・・。 ある人間の生き方そのものを、その人生の主題的部分を通してそこを意識してただ演じればいいわけです。 Interviewer: カンピオン監督はどのように役作りを指示したのですか? Ben: リハーサルで、だいぶ早いうちにひとつ言われたことは 「ベン、私に礼儀正しくする必要はありません。私に気を使っているように見えるけど、それは何の助けにもなりません。お互いに正直に話し合わなければいけません。ジョン・キーツは真実を愛しました。彼は人と真実について話したがっていました。私たちもそうしましょう。だから、礼儀正しさは忘れて、それはどこかドアのところにでも置いてきなさい。」というものでした。 だからとても自由な雰囲気でした。素晴らしいことでした。開放的現場でした。 そういう訳で、僕はただただリラックスして演技できました。 監督はただ、じっと見守ってくれて、必要な助言をするくらいでしたから。 何もこれといって計画を立てず、まずやってみて様子をみました。 彼女の中に「こうでなければならない」というのがないので、いらいらすることもなく、 撮影は全く、そのままその瞬間をそこにいることで進んでいきました。 というのも、彼女には神通力のような力があって、僕たち役者の内面を見透かすことができるかのようでした。役者の中から何かを引き出すのです。 ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、これは本当に魔法か何かのようでした。 Interviewer: あまり何十テイクもしているようには感じませんね。ナチュラルというか・・・。 Ben: ええ。大体3~4テイクです。 Interviewer: 次の予定は何ですか? Ben: Tempest という映画を撮ったところです。 ジュリー・テイモア監督で、ヘレン・ミレンと共演です。 Interviewer: 映像がきれいでしょうね? Ben: ビジュアルが美しい監督です。 Interviewer: 何の役ですか? Ben: アリエル。精霊です。 ヘレンは、プロスペローの代わりに‘プロスペラ’なんです。 この、アメリカの次はロンドンに帰って一本舞台をやります。 Interviewer: それはどんな作品なんですか? Ben: 新しい舞台です。ロイヤル・コートシアターでやります。 とても若い脚本家で、確かこれが2本目か3本目の作品です。 Interviewer: 何というタイトルですか? Ben: Cock というタイトルです(笑) Interviewer: チキンという意味の? Ben: 違います。え~・・・・・ Interviewer: わかりました。もう一つの方の意味ね!(一堂、笑い) Ben:(少しあせって) どちらかというとちょっと書き言葉ですよね。 色々考えさせられる内容だと思います。セクシュアリティについてのものです。 Interviewer: 脚本家の名前は? Ben: マイク・バートレットです。 Interviewer: 共演者は? Ben: そっちの方はまだ知りません。 でも、ここニューヨークでもう一本やります。The Pride という作品です。 ロンドンでも確か昨年上演されたものです。 Interviewer: いつやるのですか? Ben: 来年の初めです。 Interviewer: どこで? Ben: MCCシアターです。 共演は、ヒュー・ダンシーとアンドレア・ライズバラです。 彼女もイギリス人で、出演者三人ともイギリス人なのでNYでやるのがとても楽しみです。 (おわり) ******* いやー、久しぶりに感じたベン・カタルシス♪ いつものように濃い内容で真剣に語るベンさまでございました! でも、本当に ジョン・キーツと、ジェーン・カンピオン監督との出会いはベンの人生に大きな意味を持つのだわねー!!!
by ulala1014cat
| 2009-11-02 16:15
| インタビュー
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