イギリスの俳優ベン・ウィショーの情報やベンについて。映画, 文学、美術、音楽、自然・・・ベンに通じると思われる美しいものすべて。副題はジョン ・ キーツの詩「エンディミオン」冒頭 より
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ベン・ウィショー 舞台 Some Trace of Her に  出てきたエミリー・ディキンソンの詩

ベンがムイシュキン公爵を演じた『Some Trace of Her』は、ドストエフスキーの『白痴』の脚色ですが、エミリー・ディキンソンの詩が8篇出てきます。先日、エミリーの紹介の記事で8篇めを紹介したので、今回は他の7篇を載せます。日本語訳がみつからなかったもの、英語の詩自体がこの舞台の中では短縮されているものなどあります。
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1)
After great pain, a formal feeling comes -
The nerves sit ceremonious, like Tombs -

The feet, mechanical, go round -
Of Ground, or Air, or Ought -
A wooden way
Regardless grown,
A Quartz contentment, like a stone -

This is the Hour of Lead -
Remembered, if outlived,
As Freezing persons, recollect the Snow-
First-Chill-then Stupor-then the letting go-

激しい激痛のあと、形式化した感情が生まれる――
神経は儀式ばって坐る、墓石のように――

足が、機械的に、歩きまわる――
地上の、空中の、それとも何かの――
木の道を
無関心になって、
石英の満足、石さながらに――

いまは鉛の時間――
もし生きのびたなら、思い起こされるだろう、
凍ってゆく人が、雪を思い出すように――
最初は――寒け――それから麻痺――そして一切の放棄――

2)
There's a certain Slant of light,
Winter Afternoons-
When it comes, the Landscape listens-
Shadows-hold their breath-
When it goes, 'tis like the Distance
On the look of Death

斜めに射し込む光があります、
冬の日の午後――
それがやって来る時、風景は耳をそばだてます――
物影は――息をこらします――
それが去って行く時は、はるかな距離のようです
「死」の表情の上の――

3)
Presentiment-is that long shadow on the Lawn-
Indicative that Suns go down-
The Notice to the startled Grass
That Darkness-is about to pass-

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4)
The Loneliness One dare not sound-
And would as soon surmise
As in its Grave plumbing
To ascertain the size-

The Lonliness whose worst alarm
Is lest itself should see
And perish from before itself
For just a scrutiny-

The Horror not to be surveyed-
But skirted in the Dark-
With Consciousness suspended-
And Being under Lock-

I fear me this-is Loneliness-
The Maker of the soul
Its Caverns and its Corridors
Illuminate-or seal-

5)
I saw no Way-The Heavens were stitched-
I felt the Columns close-
The Earth reversed her Hemispheres-
I touched the Universe-

And back it slid-and I alone-
A speck upon a Ball-
Went out upon Circumference-
Beyond the Dip of Bell-

6)
There is a pain-so utter-
It swallows substance up-
Then covers the Abyss with Trance
So Memory can step
Around-across-upon it-
As one within a swoon-
Goes safely-where an open eye-
Would drop him bone by bone
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7)
I heard a fly buzz-when I died-
The stillness in the Room
Was like the stillness in the Air-
Between the Heaves of Storm-

With Blue-uncertain stumbling Buzz-
Between the light-and me-
And then the Wilndows failed-and then
I could not see to see-

蝿がうなるのが聞こえた――わたしが死ぬ時――
部屋の中の静けさは
空の静けさのようだった――
烈しい嵐と嵐の間の――

憂鬱な――あやふやでにぶい羽音とともに――
光と――わたしとの間へ――入って来た
それから窓がぼやけた――それから
見ようとしても何も見えなくなった――

(日本語訳: 『ディキンソン詩集』亀井俊介編(岩波文庫)より)
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by ulala1014cat | 2009-11-18 23:19 |

『ブライト・スター』関連動画コメント拾い訳 - ベン・ウィショー 

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               ベンとジェーン・カンピオン監督 
               (恐らく ハムステッドのキーツ・ハウスの外)

1)<Jane Campion> Barnes & Noble
ベン、別のインタビューでは『ブライト・スター』でジョン・キーツを演じることについて躊躇はなかったって語っていたけど、この動画のカンピオン監督によると――

「覚えているのは、最初のリハーサルの日、ベンの第一声は

“Oh, my God!僕、キーツをやるんだ!あんな天才で人から愛された偉大な人物を演じるなんて恐くなってきた・・・。詩の理解もできていないし、どう取りかかればいいんだろう?”

とナーバスになったのです。私は言いました。

“彼のこと好きでしょ?”

ベンは

“はい、そう思います”

と言いました。それで私は

“じゃあ問題ないわ。そのことを信じて演じるのみです。それで充分です”

と返事しました」

(訳部おわり)
*****
思うに、このあと、ベン、監督から「誰に何を聞かれても答えられるように、キーツのことをたくさん調べて、彼のエキスパートになりなさい」と言われたのではないかな?
それで、勉強した結果自信がついて色々な受け答えもできるようになって、演技も自然にできるようになったのだろうな。


2)<Bright Star UK Press Conference>

Ben:
僕にとってキーツの偉大なところは二つあります。
一人の現実を生きた偉大な人物としてとてもインスパイアされます。
もう一つはあの素晴らしい詩作です。

他にも色々ありますが、映画用に構成されたストーリーを演じるので、彼の全てを描こうとする必要がなく、その意味ではプレッシャーはありませんでした。

アーティストは、自分のストーリーを他のアーティストには話さないものです。それはある種神話的というか荘厳なものだからです。ディテールはそんなに重要ではありません。仔細に正確に表現する必要はないのです。それよりも人物そのもののエッセンス、表現しようとしているストーリーの心髄、彼らが経験した出来事の核となるものを得ることが大切です。

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by ulala1014cat | 2009-11-18 02:36 | インタビュー

ベン・ウィショー 『ブライト・スター』、Some Trace of Her 両作品に関連しているエミリー・ディキンソン

ジェーン・カンピオン監督の動画<Jane Campion Barnes & Noble>というインタビューを聴きました。以下主要部分の抜粋訳です。

「映画『Bright Star』 の下敷きとなった伝記は6年前に読んだ Andrew Motion 著“Keats”です」「ヒロイン Fanny Brawne を描くに当たって参考にした女性像は、まず、自分の娘アリス」なのだそうです。「生きて動き回っている人物が周りにいるのはとても助けになる」とこれは以前から語っていました・・・。「アリスは13歳ですが、文才があり、機知に富んでいます。情熱的で堂々としています」
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その他に『ミドルマーチ』のイギリスの女流作家ジョージ・エリオットを「人間の本質を追及した驚くべき思索家で素晴らしい女性」

                                            
『ジェーン・エア』『嵐が丘』のブロンテ姉妹を「自分の育ったニュージーランドとは違う素晴らしい風景を背景にした作品にはとても想像力をかき立てられる」


                                    ジョージ・エリオット(1819-1880)

そして最後にアメリカの女流詩人エミリー・ディキンソンのことを「とても独創的で卓越している」と語っています。
(訳部分おわり)
*******
エミリー・ディキンソンはベンの出た、これもまた女性演出家ケイティ・ミッチェル演出の舞台『Some Trace of Her』(ドストエフスキー『白痴』の脚色)にも彼女の詩が8篇も出てきていました。

映画『エンジェル・アット・マイ・テーブル』のジャネット、『ピアノ・レッスン』のエイダ、『イン・ザ・カット』のフラニー・・・と、ジェーン・カンピオン監督は徹底してフェミニズムにこだわった映画を撮ってきていますが、今回の『Bright Star』も、ロマン派の詩人ジョン・キーツ(1795‐1821)の恋人であったファニー・ブローンの視点で描かれた恋愛映画です。
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                   ファニー・ブローン(1800‐1865)

*******
ディキンソンの詩

I died for Beauty – but was scarce
Adjusted in the Tomb
When One who died for Truth, was lain
In an adjoining Room –

He questioned softly ‘Why I failed’?
‘For Beauty’, I replied –
‘And I – for Truth – Themselves are One -
We Brethren, are’, He said -

And so, as Kinsman, met a Night –
We talked between the Rooms-
Until the Moss had reached our lips -
And covered up - our names -

わたしは「美」のために死んだ――が
墓に落ちつく間もなく
「真」のために死んだ人が、横たえられた
隣りの部屋に――

彼はそっと疑問をもらした、「どうして失敗したんだろう?」
「「美」のためよ」とわたしが答えた――
「いやぼくは――「真」のため――けれどこの二つは一つ――
兄弟だよ、ぼくたちは」と彼はいった――

それで、ある晩会った、親類として――
わたしたちは部屋ごしに話し合った――
やがて苔が唇にせまり――
おおいつくすまで――わたしたちの名を――

(『ディキンソン詩集』亀井俊介編(岩波文庫)より)

この詩は、キーツの『Ode on a Grecian Urn』(『ギリシャの壷のオード』)に影響を受けていると言われていて、『Some Trace of Her』に出てくる8篇めのものです。

エミリーは一生独身を通し、わずか10篇の作品を発表しただけで無名のまま生涯を終えたそうです。没後1700篇ほどの作品が発見され、『草の葉 Leaves of Grass』のウォルト・ホイットマンと並ぶ、アメリカを代表する詩人。“夢をはらむ孤独者”とも呼ばれていたようです。
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*******
以下はウィキペディアよりの引用:

「彼女はプロの詩人でも、アマの詩人でもない。他の女性が料理や編み物をするのと同じように飽きもせず、個人的な詩を書いていたのである。彼女の言葉を使う天賦の才能や彼女が生きた時代の文化的な苦境が、彼女を、背もたれカバー作りではなく、詩作に駆り立てたのである。」(R.P.Blackmur 1937年)
                   
                                   エミリー・ディキンソン(1830-1886)

「死に際し、家族は800以上の詩が記された手とじの本40冊を発見した。
エミリーの詩は、他の詩人の作品とは異なっていて、しばしば一目で見分けがつく。バラードと賛美歌の韻律を作る才能、草稿に見られるダッシュの多用と型にはまらない大文字の使用、風変わりな語彙と比喩的描写などにより、独特の叙情詩を作っている」

*******
キーツがファニーに送った手紙は確か33通が現存しているそうですが、ファニーがキーツに送った手紙は、キーツが生前自分で全部焼いてしまったということで、(キーツの妹=同じくファニー・キーツ宛てのものはあるようですが)残っているものがなく、カンピオン監督はファニーの人物像を描き出すのに上記の女性たちを参考にしたのですね。
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by ulala1014cat | 2009-11-15 16:29 |

examiner.com (Sept.24, 2009) のインタビュー抜粋

少し前のものですが、相変わらずベンの演技や人生に対する真摯な態度が伺われてキュンとするので思わず訳しました ♪

*******
You graduated from the Royal Academy of Dramatic Art. There’s always a debate about whether formal training or life experience makes you a better actor. What do you think?
あなたは、王立演劇アカデミー (Royal Academy of Dramatic Arts)を出ていらっしゃいますよね。そこでは「公式なトレーニングと人生経験のどちらが役者をより育てるか?」のディベートがいつもありますが、それはどう思われますか?
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I’ve taken some time off, not intentionally. In the last six months, I haven’t done as much acting, and that’s been a very valuable thing, because you’re kind of free to exist in the world and have experiences and grow as a human being.
僕自身、意図的にではないんですがこのところオフの時間が持てました。この半年の間ほとんど演技らしい演技をしない生活でした。それはとても価値あることでした。なぜなら、そうやって生活しながらただこの世界に人間として自由に存在して、様々な体験を積んで成長することができるからです。

So I’m intrigued now what I’ll do when I do more acting. There’s an interesting relationship between your life and your acting.
そしてその結果、僕はいま、次に演技する時に何をどうやろうかということにとてもわくわくしています。生活するということ、演技するということ・・・、それは双方とても興味深い関連があると思います。
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by ulala1014cat | 2009-11-07 07:32 | インタビュー

ベン・ウィショー 『ブライト・スター』 テレグラフ紙インタビュー

The soulful Ben Whishaw was the natural choice to play Keats on screen in Jane Campion’s biopic Bright Star
Telegraph November 2, 2009

「13歳の時、叔母と一緒に始めて『ピアノ・レッスン』を見に行って以来、カンピオン監督とのつながりのようなものを強く感じます。まさか、こうやって一緒に仕事ができるようになるなんて想像もできませんでしたが・・。」
「他の作品でも使ってくれないかなあ。」(ため息をつきながら)

そこに急にカンピオン監督が笑いながら部屋を這うように入ってきて、
「邪魔してご免なさい」
と言いながら、ベンの頬にまるで母親のようにキスすると、
「ハ~イ、ゴージャス!ここにいるって聞いたから・・・」と言ってさっと出て行った。
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運命的ともいえるキーツのミステリーは、25年という短い生涯であの驚くべき作品群を残したということである。
Ben:「僕先週、29歳になっちゃったんです」(ちょっと寂しげに)
Interviewer:「では、あなたにとっては全てが終わったということかな」(からかい気味に)
Ben:「あなたはそう思うんですね」

(訳部おわり)
*******
全体でもそう長い記事ではありませんでしたが、最後の方が面白かったので訳しました☆

この間、別のインタビューでは「ピアノ・・・」を観たの12歳って言ってたような気がするけど、ベン、この作品のプレミアやらプロモーションでもう、100単位のインタビューは受けているだろうから、多少の数字の違いなんかは当然出てきてもしょうがないだろうなあ・・・。(いやあ、世界的な俳優は演技以外にも営業大変!)

それにしてもベン、トム・ティクヴァ監督といい、カンピオン監督といい、一緒に仕事する監督と心底深い絆で結ばれて愛し合ってるなあ ♪


この記事のタイトルいいわ *
The soulful Ben Whishaw was the natural choice ・・・・
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by ulala1014cat | 2009-11-07 07:11 | インタビュー

ベン・ウィショー 『ブライト・スター』You Tube インタビュー パート2 

<Bright Star : Ben Whishaw Interview Part 2>
製作の裏話なども出てきて楽しそうなのでまた訳してみました ♪

*******

Interviewer:
アビーとの仕事はどうでしたか?
Ben:
彼女と仕事するのはとても好きでした。
すごいインスピレーションを持った人です。本能をすさまじい位に大事にして守っていました。
そしてその本能を絶対のものとして信じていました。その瞬間瞬間に生きていました。
リハーサルや準備はそんなにたくさんはしませんでした。
撮影で彼女を目の当たりに演じていると、彼女は本当に驚くほどに解き放たれた演技をします。僕は、その事実の云わば、証人になれたことに恩恵を感じます。
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Interviewer:
ポールとはどうでしたか?
Ben:
彼はまた違った意味ですばらしい人です。遊び心に満ち、愉快な人です。アナーキーでもあります。
彼の演技の源がどこなのかわかりませんが、彼なりの役作りをしていました。
Interviewer:
カンピオン監督が二人に旅行に行くように言ったということですが・・・?
Ben:
ええ、二人で湖水地方に行きました。キーツとブラウンはイギリス北部を長期旅行しましたから・・・。
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ポールと僕は、山に登ろうと計画していたんですが、寒くて、動き出すのも遅く、暗くなってきちゃって、他の人たちが降りてくる頃に登ろうとしていたんです。農場で迷ったり、門が閉まって閉めだされたり・・・(笑)
でも、とっても楽しくてあれで二人の絆は深まりました。

最後にこの映画について言いたいんですが、
僕たちはおしゃべりしたり、メールのやりとりをしたり・・・実にたくさん、コミュニケーションもとりました。
この映画は、人間同士の間における親密さ、繊細さを強調した映画です。そして一つの形のメッセージです。この映画に出ることで、我々が今住む世界にそのメッセージを送り出すことができて、誇りに思います。
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by ulala1014cat | 2009-11-06 22:36 | インタビュー

ベン・ウィショー 『ブライト・スター』NYでのオーディオインタビュー 第三部

<ジェーン・カンピオン監督との仕事、今後の仕事の予定について>
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Interviewer:
ジェーン・カンピオン監督からこの役柄のアプローチがあったとき、ためらいはなかったのですか?
Ben:
いいえ、ありませんでした。時間がたくさんあったということもありました。
もちろん、ジョン・キーツのビデオがあるわけでもないし、彼の声を知る人もいない。どういう容貌をしていたかも正確にはわかりません。
Interviewer:
墓石からどういう風貌であったかはうかがえますよね。
Ben:
ええ、デスマスクもありますが・・・。
演じることに躊躇はありませんでした。監督は、いわゆる伝記映画にしようと思ってはおらず、ロマンスの部分にとても興味を持っていました。ファニー・ブローンの視座に立つ部分が大きいです。このことで、僕はプレッシャーから解き放たれました。この人物の伝記をこと細かく再現する必要はないのだと・・・。
ある人間の生き方そのものを、その人生の主題的部分を通してそこを意識してただ演じればいいわけです。
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Interviewer:
カンピオン監督はどのように役作りを指示したのですか?

Ben:
リハーサルで、だいぶ早いうちにひとつ言われたことは
「ベン、私に礼儀正しくする必要はありません。私に気を使っているように見えるけど、それは何の助けにもなりません。お互いに正直に話し合わなければいけません。ジョン・キーツは真実を愛しました。彼は人と真実について話したがっていました。私たちもそうしましょう。だから、礼儀正しさは忘れて、それはどこかドアのところにでも置いてきなさい。」というものでした。

だからとても自由な雰囲気でした。素晴らしいことでした。開放的現場でした。
そういう訳で、僕はただただリラックスして演技できました。
監督はただ、じっと見守ってくれて、必要な助言をするくらいでしたから。

何もこれといって計画を立てず、まずやってみて様子をみました。
彼女の中に「こうでなければならない」というのがないので、いらいらすることもなく、
撮影は全く、そのままその瞬間をそこにいることで進んでいきました。

というのも、彼女には神通力のような力があって、僕たち役者の内面を見透かすことができるかのようでした。役者の中から何かを引き出すのです。
ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、これは本当に魔法か何かのようでした。
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Interviewer:
あまり何十テイクもしているようには感じませんね。ナチュラルというか・・・。
Ben:
ええ。大体3~4テイクです。

Interviewer:
次の予定は何ですか?
Ben:
Tempest という映画を撮ったところです。
ジュリー・テイモア監督で、ヘレン・ミレンと共演です。
Interviewer:
映像がきれいでしょうね?
Ben:
ビジュアルが美しい監督です。
Interviewer:
何の役ですか?
Ben:
アリエル。精霊です。
ヘレンは、プロスペローの代わりに‘プロスペラ’なんです。
この、アメリカの次はロンドンに帰って一本舞台をやります。

Interviewer:
それはどんな作品なんですか?
Ben:
新しい舞台です。ロイヤル・コートシアターでやります。
とても若い脚本家で、確かこれが2本目か3本目の作品です。
Interviewer:
何というタイトルですか?
Ben:
Cock というタイトルです(笑)
Interviewer:
チキンという意味の?
Ben:
違います。え~・・・・・
Interviewer:
わかりました。もう一つの方の意味ね!(一堂、笑い)
Ben:(少しあせって)
どちらかというとちょっと書き言葉ですよね。
色々考えさせられる内容だと思います。セクシュアリティについてのものです。
Interviewer:
脚本家の名前は?
Ben:
マイク・バートレットです。
Interviewer:
共演者は?
Ben:
そっちの方はまだ知りません。

でも、ここニューヨークでもう一本やります。The Pride という作品です。
ロンドンでも確か昨年上演されたものです。
Interviewer:
いつやるのですか?
Ben:
来年の初めです。
Interviewer:
どこで?
Ben:
MCCシアターです。
共演は、ヒュー・ダンシーとアンドレア・ライズバラです。
彼女もイギリス人で、出演者三人ともイギリス人なのでNYでやるのがとても楽しみです。

(おわり)

*******
いやー、久しぶりに感じたベン・カタルシス♪
いつものように濃い内容で真剣に語るベンさまでございました!
でも、本当に ジョン・キーツと、ジェーン・カンピオン監督との出会いはベンの人生に大きな意味を持つのだわねー!!!
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by ulala1014cat | 2009-11-02 16:15 | インタビュー

ベン・ウィショー 『ブライト・スター』NYでのオーディオインタビュー 第二部

<若死にする役ばかり演じることについて>

Interviewer:
一番の悲劇は、若死にすること、ファニーとのこと、それともヴァン・ゴッホのように何も残さず亡くなったことのどれだと思いますか?
Ben:
あとに何も残さずこの世を去るというのは一つの大きな悲劇だと思います。キーツはそういう意味では自分が敗者だと感じていたかもしれません。それは、彼の墓に刻まれた“Here lies one whose name was writ in water”(水にその名を書かれし者ここに眠る)という墓碑銘が物語っています。これはNothing という意味です。壮絶なくらい悲しいことですよね。
でも、またこれと違った考え方をすることも難しい気がします。「キーツが長く生きてファニーと共に末永く幸せに暮らし、詩を書き続けた」というのも想像しにくいです。
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ストーリーの柱となるある部分は短くしてありますが、部分的に、自分の日々の生活で経験したこと、感じたことを詩作に投影しています。‘死のプレッシャー’、‘死の影’のようなもの・・・です。

Interviewer:
ほとんどの家族が肺結核で亡くなったのですか?
Ben:
そうです。ほとんどが・・・。
だから、自分の運命もそうであるとわかっていたはずです。
Interviewer:
そのような、家族も早くに死んでしまうというような悲劇的状況が、後のキーツの創造性に影響していたということですね?
Ben:
そう思います。
僕は、この映画の準備段階で、ある詩人と話をしました。そして、何篇か詩を一緒にみました。
彼が言うには、「空気のようにはかなく、明日をも知れない、病身者のキーツにはこのような道しかなかった」と。
キーツは信じられないほどの繊細さの持ち主でしたが、病気で体がぼろぼろの状態でも、とてもいきいきとその場を生きようとした人間だったと思います。凄まじいともいえる勢いで生きていて、詩の中にある種、死への覚悟のようなものが読み取れます。そして死を意識した時にあるレベルの創造性が生まれたであろうことは確かです。
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Interviewer:
楽器を使う『ブライアン・ジョーンズ~ストーンズから消えた男』のようなロッカーのような役もありましたが、そういう役と、今回初めて映画の役柄として具現化されたこのような作品とどちらが好きですか?

Ben:
どのような種類の役も好きです。
おかしなもので、想像性が引き出されるのは、どちらも可能性はあります。今回はこちらをやりましたが、これは全く違う種類の挑戦であり、完全な冒険でした。違った種類の領域でしたが、素材としてとても深い感情移入ができ、この作品は本当に参加者みんなにとって特別なプロジェクトでした。
この映画に関わることができて自分がとても変わったと感じています。このジョン・キーツという人物に前よりも少し親密度が増すという、恩恵も受けました。僕の人生はとても豊かなものになりました。こういうことはそういつもあることではありません。

Interviewer:
(『情愛と友情』で)セバスチアンを演じた時も人生が豊かになったと感じましたか?
Ben:
ジョン・キーツはある意味、天才といえます。そして、人間としてもとても大きな人物です。気高い人物でした。役を演じるというだけでなく、人生においてもインスパイアーされるような人間です。
一方、セバスチアンは、彼の抱える悩みによって、共感されるような立場でした。
キーツの驚くべきところは、障害や悲劇を抱えながらも、生き抜く強さを持っていたということです。決して自己憐憫や自己破壊に陥りませんでした。このような彼の役を演じることができて、僕自身が少し成長できたような気がしています。演技者としての魂に触れるような体験ができました。

Interviewer:
それにしても、長生きする役が少ないですね。
Ben:
ええ、生き残るのはまれです。(笑)
母は、このことにについてunhappy なんです。(一堂、笑い)
とても心配しているようです。
僕も、一度は長生きする役もやってみたいです。(笑)
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Interviewer:
『ブライアン・ジョーンズ~ストーンズから消えた男』のキース・リチャーズ、『アイム・ノット・ゼア』のボブ・ディランなどの、実在のアーティストを演じることが多いように思いますが、彼らを演じる時、実際どのようなアプローチをするのですか?
Ben:
その役がどれだけすごい役なのかということを読み込みます。批評などはその時はすっかり忘れます。素晴らしい役柄は演技者を解き放ち、そこからエネルギー、パワー、カリスマ性などが見えてきます。
実在の人物を演じる時でも、自分自身の持つテーマと重なる部分が必ずあります。もちろん、できるだけその人物そのものを調べて理解することも大切です。自分自身を開き、役柄を通して自分の経験も生かすことで、その役により近づくことができます。
僕の演じた役は、ある意味すべてが神話的人物と言えます。それはすごく大きなことです。

(つづく)

*******
ベン、本当に一作一作ごとに得がたい学びをして、自分も大きくなっていってるなあ!
またも 男、ベン・ウィショー に感服!

↓ 聴きたい方はこちら
http://hosokinema.com/brightstaraudio1.html
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by ulala1014cat | 2009-11-01 07:00 | インタビュー